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「ただいまー。」



学校が終わり、寄り道せずに真っ直ぐに家に帰ってきて、時計の針は17時を指している。



築40年のボロアパートの一室。



歩くたびにキシキシと音をあげる。


1LDKで部屋には必要最低限の家具が置かれ、机の上にはノートパソコンと沢山の紙や資料が山となって置かれていた。



部屋には誰もおらず、シーンとしていた。



帰ってきていないだけではない。



そこに住んでいるのは初めから私だけなのだ。



玄関で靴を脱ぎ、真っ直ぐに部屋の奥にある仏壇に向かい、その前で一回チーンと鳴らし手を合わせる。