エンドロール




「ふふふ。せいぜいあの子の毒牙にかかってもだえ苦しむがいい。」

「あなた。何を企んでいるの。」

「ここから先を話すには対価が足りないね。」

「そんなこと言えた立場かしら。」


弘原海京華は我々の手中にあることを忘れたわけではないどろうと脅す。


「あぁ言えるさ。話していて気付いたよ。水嶋の御曹司はさておき、君の方は決して無実な京華と火灯には手を出せない。結局は君も悪にはなりきれない表の人間のようだからね。それに、彼は君の意に反することはできないようだしね。これ以上話しても無駄みたいだ。帰ってくれ。」

「待って。まだ薬の在りかを聞いていない。答えて。薬のデータは今どこにあるの。」

「これ以上話すことは何もない。」


そう言って、弘原海は椅子から立ち上がりこちらに背を向けた。


「弘原海さん。お願い。あなたが今すべきことは何なのかもう一度よく考えて。どうかお願いします。」


すかさず、応接室を去ろうとしている弘原海に呼びかけたが何の反応も示さず、出ていってしまった。

私たちは監修に連れられ部屋に戻る弘原海を見送り、扉がパタリと虚しく閉まるのをただただ眺めていることしかできなかった。