エンドロール




「やはりそんな簡単には見つからないか……。」


だけどそんなことはここに入る前からわかっていた。

最終目的地はこの部屋じゃない。


”おい!まだか!?”


突如耳に付けていたインカムから声が聞こえた。

声の主はトシだ。

今度は盗聴ではなく通信としてインカムの機能を果たしている。


”ごめん。まだなの。

何かあった?”

”悪い。これ以上は引き止められなかった。

今から園長が門まで仙道を見送るみたいだが、あまり時間はない。

急げ!!”

”わかったわ。ありがとう。”


この部屋に来る前、ここで面会していた二人の話を盗み聞きしているとリンちゃんに会うとのことだったので急遽忍び込むことにした。


トシには私が忍び込んでいる間この部屋の主とその客人がこの部屋に戻ってこないように時間を稼いぐようお願いしていた。


また、この部屋の前の監視カメラはあらかじめハッキングし、無人状態で撮られた映像が延々流れるように送信してある。


下手にありとあらゆる部屋の物を触って動かさなければ誰かがこの部屋に無断で入室したなんてわからないだろう。