エンドロール




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部屋に入るとまずテーブルの上飲みかけのティーカップが二つ置いてあるのが目に入り、それが先ほどまでこの部屋に二人いたのだと物語っている。


窓のブラインドの隙間から真っ直ぐ明るい陽の光が差し込んで、床に模様を描いている。

洗濯物がよく乾くだろうななんて暢気のことを考えながら二人が面会していたテーブルの前を通りすぎ、扉から一番遠い壁際の本棚まで歩みを進める。

本棚は天井近くまである高さに私の両腕を真横に真っ直ぐ広げたくらいの幅で、私の目線の高さと同じくらいの棚に一枚の写真が入れられた写真立てに目がとまった。


「これは……。」


そこには、6、7歳くらいのトロフィーを片手に持って照れくさそうに笑う少年とその横で優しく微笑む園長が写っていた。

その少年はこの施設では見かけない子だったので、私には園長の子だろうかなんて推測くらいしかできない。


写真から目を反らして本棚の本に目を向けた。


しかし、本棚に置かれているのは子どもまつわる本や経営にまつわる本ばかりでこれといった物はなかった。


部屋をぐるりと見渡しても一見何かを隠せるような場所は見当たらない。

デスクにあるパソコンや引き出しも念の為に探ってみるが、特にこれといったものは出てこない。