「とにかくうちに金はないし、息子とはもう何の関わりもない。さっさと帰ってくれ。」
これ以上話すことはないと頑なに拒否し続ける。
「そんなのこちらの知ったことではない。それに借りたものはしっかり返してもらわないと。金がないならこの店を売ればいい。そうすれば、売れば借金完済どころかにおつりがくるだろう。」
今までずっと黙っていたが、連條の言葉は私にとってあまりにも聞きづてならなかった。
「そんな無責任なこと言わないで!!」
私の声に反応して、二人の視線を一気に集めた。
立ち入らないように、だけど危険なことになったらすぐ警察や人を呼べるように静かにずっと傍観していたけれど、気づけば頭で考えるよりも先に声を発していた。
ただでさえ、生活に困っているのにここで失業でもしたら明日どうやって暮らせばいいのか。
借金の返済だかなんだか知らないが店が無くなってはたまったものじゃないという防衛本能が働いたのだ。

