エンドロール





家族の話なんて聞いたことなかったから、てっきり脱サラでもして悠々自適な独身ライフを送っているのだと思っていた。

「残念ながら保証人のサインがされてるんだわ。」

胸元の内ポケットから一枚の紙を取り出し、店長に見えるように広げた。

私の立ち位置からは何が書かれているのか確認することはできないが、言葉の文脈から保証人になっている証拠、つまり契約書だろう。

あまりにもドラマのワンシーンのような展開を眼前で繰り広げられて現実感がないため、夢でも見ているのかと手首を抓ってみる。

しかし、そんなことをしても無駄でちゃんと痛みがあり、現実なのだと再確認させられただけだった。

「それは私が書いたものじゃない。そんなの無効だ。でるとこでればそんなの無効だと証明される。そうなれば、危ないのはそちらさんだろう。」

「おいおい、つれねぇこと言うなよ。お前の息子だろ。それに、そんなはったりが通用するとでも?」


連條は冗談だろと言いたげな表情で口角を上げて鼻で笑う。