入ってみるとそこはキッチンで、部屋の真ん中には大きなテーブルがあり、仕込み中の野菜やお肉が置かれていた。
また、コンロには鍋に入った水が沸騰しておりブクブクと音を鳴らし、炊飯器からは蒸気が上へと放たれていた。
おそらく、昼食の準備中なのだろう。
「不用心だなぁ。」
火をつけたまま放っておくなんて何かあったらどうすると火をつけた張本人が戻って来たら一言文句を言ってやろうと決心をし、肩に担いでいるらいとを一先ず降ろした。
「大人しくしてろよ。」
キッチンの中は危険がいっぱいだからこの場所から動かないようにとらいとの頭を撫でて言い聞かせた。
まずは、火を消そうとテーブルの反対側に回ろうと進むとらいとがオレの洋服の裾を掴んだ。
「…どうした?」
その反動で少しよろめいたが、直ぐにらいとに引っ張られたのだと理解した。
「お姉さんが……。」
らいとは真っ直ぐテーブルを指した。
正確にはらいとの目線の高さから見えるテーブルの脚の間の先にだ。

