しばらくするとトイレからテクテクと出てきた。
「間に合ったか?」
「うん。」
その笑顔を見てしまうと今日の仕事はもう終わにして帰っていいかななんて思ってしまう。
「さっさと戻るぞ。」
だけど、まだやることもあるためそういうわけにもいかず早く美紅のいる部屋に今度こそ戻ることにした。
「……どうやって戻るんだ…?」
無事任務遂行できたのは良いが、トイレを見つけるのに必死で部屋からどう辿ってきたのかさっぱりわからなくなっていた。
右を見ても廊下と扉。左を見ても廊下と扉。
所々に、絵画や壺などが飾られているがそれの価値すらわからないオレから見てみればどこをどう見ても景色が同じに見える。
いくつか角を曲がってみたり、適当な部屋の扉を開けてみたりするけれども、全くの見当違い。
ここは本当に孤児院なのかと改めて疑ってしまう広さと造りだ。
「りょうたせんせー。まよったの?」
「だ、大丈夫だ。
迷ってねぇよ!」
図星をつかれたのを誤魔化すかのように足を進める。
「そっちは逆だよ。」
「わかってるし。
てかお前、戻り方わかるなら早く言えよ。」
「やっぱまよってんじゃん。」
「うるせー。
ガキは黙っt……““ガチャーーーーン””」
どこからともなく物が崩れ落ちたかのような激しい物音がした。
今度は何だと嫌な予感はするものの気になってしまった為音がした方向へ足を進めた。
すると、開いた扉の中で床にボールやオタマなど調理器具が散乱しているのが見えた。

