「ボク、はやく大きくになりたい。」
「どうして?」
「早く大きくなって、ここを出てお姉ちゃんに会いに行くんだぁ。」
コウくんの言葉に胸が締めつけられた。
この施設を出たってことは私とボスの推測が正しければ、コウくんのお姉さんは恐らく……。
普通、親元で育つ姉弟は少なくとも15歳までは一緒に育っていくものなのだろう。
だけど、コウくんはまだ5歳で親もお姉ちゃんも側にいない。
気づけばコウくんをギュッと抱きしめていた。
「みさき先生?」
「大丈夫。きっと会えるよ。」
「変なみさき先生。」
コウくんは私を振り払うことはせず、しばらくじっと私に抱きしめられたままその場に座っていた。

