エンドロール




園長にテーブルの方に促されるまま腰かけた。

すると、ティーカップに注がれた紅茶も出してくれた。

紅茶から湯気がたちこめ、豊潤な香りが鼻を刺激する。

ティーカップを両手で手に取り、冷たい手が紅茶の熱を吸い取っていく。

一口、二口と飲み込むと湯気でメガネが曇ってしまったが、そんなの気にせず体の芯が暖まるのを素直に感じた。

「ふふっ。外、寒かったでしょ?」

「はい。ありがとうございます。

今日からお世話になります。」

勤務初日の挨拶で園長室で紅茶を呑気に飲んでいるなんて、おかしな状況だと思いながらも紅茶で体を温める。

そんな私を横目にトシは好青年を装って、しっかりと挨拶をする。


「ここでは、オレらどn……「ガチャーーーン!!」」


ティーカップをテーブルに置こうとした瞬間、手を滑らせて倒してしまった。

その拍子に中の紅茶をテーブル一面に零してしまった。