「今日から新しい職員が勤務するって情報が入ったの。

そこでその職員になりすまして今から私たちは新人職員として接触するわ。」


「はぁ!?なんだその情報!?

どっからツッコんでいいかわかんねぇ…!?

てゆーか無理ありすぎだろ!?」

本来勤務するはずだった二人には申し訳ないけれど、お祈りメールを送って辻褄が合うように細工をした。


「この事ボスは知ってんのか?」


「……もちろんよ。」


「なんだよ、今の間。

てか、聞いてるからな。

潜入、ボスに反対されたらしいじゃねーか。

嘘ついてんじゃねぇ。」

1秒も経たずにバレた。

そもそも知っているなら初めから聞かないでほしい。

「無事じゃ済まねーぞ!!

無事に帰れたとしてもボスに殺される!!」


気持ちはわかる。

帰ったら確実にどやされるのは目に見えている。

しかし、あえて伏せているのにわざわざ言葉にされると余計恐怖に陥ってしまう。

「うるさいわね。男ならつべこべ言わず言う通りにしなさい。」


取り乱すトシに喝を入れることで、自分からも色んな雑念を取り払う。