「だけど、小宮のことも含め過去に孤児院にいた子どものデータはどうしても見つからなかった。
たぶんデータとして残してないんだと思う。」
「それで潜入か。」
「えぇ。ここで小宮とマキちゃんの情報と真相さえ明らかになれば、仙道も御堂も失脚させることができるわ。
そうなれば、子どもたちも解放されるし、私も追われなくて済む。」
今持ってる裏帳簿の情報があれば仙道だけでも失脚させることができるかもしれない。
そうなれば、御堂もただでは済まないだろう。
だけど、それじゃ孤児院は潰せない。
孤児院の実態を明らかにして、確実に安全な場所へと子どもたちを解放しないと意味がない。
理屈はわかる。
「だけど危険すぎる。」
ここまでの情報を手に入れたのは称賛に値するが、これとそれとは話は別だ。
あそこは孤児院でありながらまるで牢獄かのような万全な閉鎖的要塞だ。
中で何かあっても、こちらには何もわからないし助けにも行けない。
ましてや、そんなところに放り込むなんてできない。
あまりにもリスクが大きすぎる。

