「これは、とあるホテルでの密会の会話を盗聴したものよ。
この会話から察するに、仙道は孤児院の子どもを人身売買に利用しているんじゃないかって睨んでる。」
「なるほど。
つまり、夜会っていうのは大方闇オークションってところか。」
「えぇ。」
「となると、あまり時間ねぇな。」
「えぇ。だから、潜入するわ。」
「却下だ。」
「却下を却下するわ。」
オレの返事を最初からわかっていたかのようは顔をしていた。
「…………。」
「…………。」
しばらくお互い睨み合う。
部屋には備え付けの置き時計が秒針を頑張って働いている音だけが響き渡る。
「…潜入の目的は?」
はぁとため息をつきながら先にオレの方が口を開いた。
「研究所の方は以前私がハッキングしたとき以来ガードがより一層固くなってこれ以上の情報は期待できない。
孤児院の方も同じよ。ハッキングしようとしたけど孤児院の子どもの情報と裏帳簿くらいしか見つからなっかたわ。」
いやいや、しっかり情報ぶんどってんじゃねーか。

