----------ピピピピ、ピピピピ、ピピピピ……。

耳障りな音が、私の聴覚を刺激する。


刺激されたとはいえ私にはっきりとした意識はなく、虚ろにしか開かない瞼に力を入れてみた。
 

しかし、頭の中は半睡眠状態であるのとドライアイも相俟って何度も開眼指令を出すが指示に従えない。


とりあえず先に、先ほどからうるさく耳元で甲高い音を発生させている、6:00と表示されたスマートフォンに手を伸ばし、全身の気だるさを感じながら手探りでサイドテーブルに置いてあるスマートフォンを探し当てる。


毎日のことだからスマートフォンのアラーム機能の止め方も極めに極められ、今では起き上がらず、ノールックで止められるようになった。


一度では起き上がれないと見越して、遅刻対策で少し早めにアラームをセットしている。


存分に油断している為、すぐに二度目の睡眠に入る。