「初めまして。妹の美紅です。」
駄目押しにニッコリ笑っておく。
彼の表情が一見笑っているけれど、気まずそうに表情筋が引きつっているように見える。
そして、どこか落ち着かないような居心地の悪そうな様子で目をキョロキョロさせ私と東堂さんを交互に見る。
「可愛らしい妹さんね。」
そんな彼の様子をよそ目に東堂さんはニッコリと平然と笑いかける。
「あ、ありがとう……。
自慢の妹なんだ。」
返事をする彼の声はなんだか上ずっていて、こめかみを人差し指でポリポリと掻く。
今すぐにでも”妹じゃありません。”と宣言してやりたい衝動を自分はまだ高校生で彼女だというには体裁が悪いからと必死に自分に言い聞かせ、テーブルの下で拳を握り必死にこらえる。

