「男いるのに愛人契約したのかよ。」
「うるさいわね。
契約には関係ないんだから、あんたにとやかく言われる筋合いないでしょ。」
「オレが言いたいのはそういうことじゃねぇよ。
それでいいのかよ。お前。」
トシの私への見る目は軽蔑の目だった。
それもそうだろう。
普通に見れば男を弄ぶひどい女に見える。
ごく一般的な反応だ。
私だってこのままでいいなんて思ってない。
伊織に対して罪悪感だってある。
だけど愛人契約してでも生き残らないといけない。
"目的"を果たすまで死ねない。
その為には、何と言われてもいい。何だってやる。
愛人にだって身を落とせる。
私だって、普通に友達と遊んで普通に恋人と結ばれて普通に暮らしたかった。
だけど、そんな風にはなれないの。

