「なるほど。
確かに御堂には非合法ドラッグを流してる疑いがあったから探りを入れていた。
だが、お前と手を組むとは限らんだろう。
それにオレは裏社会の人間だ。いつ裏切るかわからない。」
「いいえ。あなたは私を守らざるを得ないわ。
つい先日、あなたは私が手に入れたあなたの情報を全て潰したわ。
だけど、それが実はすべてじゃないと言ったら?」
「はったりだな。」
「はったりだと思うなら、試してみる?」
「ほぉ……。つまり、このオレを脅すってわけだ。」
「そっちの方が信用できるでしょう?」
お互い睨みあい、沈黙と緊張感が漂う。
はぁとため息をついて先に緊張を破ったのは水嶋匡の方だ。
「今回のことに限らず、お前はなぜそんな危険を冒してまでこの世界に足を踏み入れる?
単に金を稼ぐためだけならこんなことしなくてももっと安全な方法いくらでもあるだろう。」
「別に。単に機械いじりが得意だった。ただそれだけよ。」
嘘だ。そんなのただの建前。
もしこのまま何もしなかったらよくわからないヤクザ連中に連れていかれて搾取されるだけの人生が待ってる。
最悪、命があるかどうかも危うい。
だったらどうせ同じ危険を冒すならもがいてもがいて自分を貫き通した方がマシ。
搾取され、権力に屈服するのだけは絶対に嫌だ。
自分で自分の人生を生きられる力が欲しい。
だから、一生懸命あがくの。
「……いいだろう。お前を保護してやる。
その代りうちでしっかり働いてもらうから覚悟しておけ。」
「望むところよ。」

