エンドロール




「ごめん。律。

私、ちょっとお手洗いに行ってくるね。」


手に持っていたグラスを通りすがりのウエイターに預けた。


仙道がシミ取りに手をとられている今のうちに私も席を外すことにした。


「美紅。一人で大丈夫?」


律も私と同じようにウエイターにグラスを預けようとする。


「子どもじゃないんだから大丈夫よ。

それより柊さんと一緒に挨拶回りしなくて大丈夫?」


柊さんの方に視線をやると挨拶回りをしていたはずなのにいつの間にか女性に囲まれていた。


「うん。ごめん。トイレは一人で行ってくれる?」

律は颯爽と柊さんの隣に立ち、腕に手をかけて近寄る女性たちを牽制していた。

その姿が戦士のようでとてもたくましく見える。

しかし、律の表情は笑顔であるが私にはその瞳の奥には般若の顔が見え隠れしているように気がした。

そして、心なしか律の額に怒りマークが見える。


そんな二人の姿を横目にパーティ会場から出て、急いでクラークに立ち寄りこんな事もあろうかと用意していた荷物を受け取った。