店の引き戸を勢いよく開ける


 バッと周囲を見渡すと
 すぐ隣に男が立っていた



「よかったん?

 隣に可愛い子おったのに…」


 
 すこし舌足らずな関西弁で、
 そして間近で見ると人形のように
 綺麗な顔が
 目を真っ赤に光らせて俺を見上げる



 俺は今度こそ喉を鳴らすのを抑えられなかった