「めいー、乃亜ー」


咲に呼ばれた二人の少女は作業していた手を止めた

「どうしたの?咲?」

「あのねぇさっき言ってた子達連れて来たんだぁ」

髪の毛を二つに結っている女の子が咲に話しかけ

続けて高い位置でポニーテールにいている子も尋ねて来た。

「それって、あの子達なん?」

ポニーテールの子は咲の後ろにいた奏と紫苑に視線を向けいった。

「そうだよぉー乃亜ー」

乃亜と呼ばれたコが奏と紫苑に今度はカラダを向け


「うちは小林 乃亜
ヨロシクね!あっ乃亜って呼んで!」


「うん、ヨロシク!ウチは藤田 奏!奏って呼んで乃亜」


奏が答えると二つに結っているコも挨拶をし

「私は七里 めい
めいって呼んで、宜しく」

「うん!よろしくね私は西森 紫苑!こっちも紫苑って呼んでね。めい」


「うん!紫苑」



入学3日目で4人の友達が出来た


まぁいい方じゃない?


と奏は考えていた…。


「じゃあ〜みんなぁ教室に帰ろぉ〜」


「そうだね、帰ろっか」


咲の言葉にめいのみ返事をした。



(いつかは慣れるよな…この喋り方にも…。)



少なくとも奏と紫苑の咲の喋り方に苦悩する日々は続きそうだ…。





「なぁ乃亜?」

「う?ないや?」

「咲の喋り方には何とも思わんの?」

「あぁそれ?考えたら負けやで、スルーしなぁ」

〈まぁ慣れるまでのしんぼうやね〉っと奏の肩に手を乗せて乃亜はその場を後にした。

「紫苑…。」

「んっ?」


「ウチ乃亜みたいな性格に成りたいわ」



「分かるよ。あの性格はいいよね」



そんな話をしながら奏と紫苑は乃亜たちの後を追いかけた…。