「さてと」 有己はこもれびの中を立ち上がる。 「どこいくの?」 「そろそろ家に帰らないとなんだ。 呼び止めておいてごめんなんだけど…」 キーンコーンカーンコーン… 「ああ、もう5時だもんな。」 「うん。じゃあ、また」 また、と笑った刹那の間、思慮に留まる。 また、は、あるのだろうか。