「じゃあなんなの?あたしになったって、イイコトないよー」 と、カラカラと笑う。 「俺は、個性がほしい。 個性的な人間になりたい。」 俺が空を仰ぎながらそう言うと、 有己は ほう と呟き、 「あたしそんなに個性的かねえ。」 なんていう風に淋しげに笑顔をつくる有己。 チリンチリン…まだ5月なのに、どこかで風鈴が鳴った。