ーーー何でここに…。



あたしの目の前には、立ちはだかる荒木。



「サボりですか、桜庭ちゃん」

「関係ないでしょ」


あたしが答えてすぐ、6時間目の授業開始を知らせるチャイムが鳴った。


ーーーさっさと授業戻れよ。


でも立ち去る気配のない荒木。


それどころか、


「授業だりーな」


と呟いて、あたしの隣に座りだした。



ーーーはあ?コイツ、ここでサボる気?



「何で荒木とサボんなきゃいけないの」

と、あたしは舌打ちした。


「パンちょーだい」


ーーー無視かよ。


「サボるなら違うとこでサボって」


そう言って荒木の方を見たとき、


「いただき」


手に持っていたクリームパンを、一口食べられた。


ーーーやられた。あたしの昼飯。