すっかりお弁当タイムの教室を横切り、窓際の自分の席へ向かう。
そしてあたしが席に座ったとき、勢いよく開いた教室のドア。
こちらに向かう、足音。
隣に鞄を放り投げる音。
見なくても、わかる。
ーーー荒木だ。
数ヶ月に1回の席替えを、こんなに待ち遠しく思ったことはない。
あたしは机に顔をつけて窓の外を眺めた。
暖かい日差しが、あたしを包む。
眠気に襲われて、重い瞼を閉じた。
どれだけ寝ていたのかは、わからない。
ずっと同じ体制で寝ていたせいか、首が痛くて目を開けた。
でもせっかくの昼寝日和。
ーーーもう一眠りしよう。
顔だけ向きを変えて、窓と逆の方を見た。
でもその瞬間、眠気が飛んだ。

