遥加はその出来上がった楽譜を早速春樹の元に持っていき春樹の手に渡した。

遥加:ごめんね。
本当は詞が出来上がった状態で持ってきて
欲しかったんだろうけどでも私は詞を春樹に
書いて貰う予定でこうしてたから本当に許してね。

春樹:何、言ってるんだ。大丈夫だって。
メールでも話した通りだから謝らなくて
大丈夫だよ。

そういうと春樹は遥加の腰に手をやり遥加を抱いておでこにキスをした。

遥加:ありがとう。

そういうと遥加も同じように春樹を抱き寄せた。

そんな甘い甘い学校の一日が終わり、
春樹の詞を書く時が訪れた。

春樹は自分の部屋でその詞について考えていた。

春樹:詞が思い付かないし、メンバーにも意見を聞きに言ってみるかな。

そういうことで春樹はメンバーの意見を聞くために音楽の練習場に向かった。

練習場で一番始めにあったのは冬馬貴矢

冬馬は熱心に本を読んでいる最中だった。

春樹はそんな冬馬に声を掛けた。

春樹:冬馬、相談に乗りに来たんだがちょっと良いか?

冬馬:相談?何だ?

そういうと冬馬は不思議そうに頭を抱えながら
読んでいた本を閉じた。

冬馬は本を閉じた後、春樹を誘導するように近くにあった椅子と机に移動して椅子に座った。

冬馬:っんで?話って何だ?

春樹:ああ~俺に彼女が出来たのはお前にも
話したよな?

冬馬:ああー話したな。その彼女さんから何か頼まれ事でもあったのか?

春樹:ああ、実はそうなんだ。
その彼女の名前は遥加って言うんだけど

その遥加は俺達メンバーの専属作曲家に
なりたいって言ってるんだ。

それで俺が遥加が俺達の専属作曲家に
なる為に、一つだけ試した事があるんだ。

冬馬:試した事?それは何だ?

春樹:俺の為に、一曲で良いから曲を作ってみろって言ったんだ。

冬馬:なるほどなぁ~。
それでその曲はもう完成したのか?

春樹:一応完成はしたといえばしたんだが…
でもその曲には詞が書いていないんだ。

冬馬:何だと?詞が書いていない曲なんて
あるのか?

春樹:そう思うよな…でも遥加の考えは違った。俺がその楽譜に詞を書けという提案だったんだ。

冬馬:なるほどな。なかなか上手い事を考えるな。普通の作曲家ならすぐに楽譜に詞を付けてその場に持ってくるものだがな。

でっ、その詞を春樹が考えているがどんな詞を書けば良いか思い付かないという訳なんだな。