桜舞う-another story-




『昨日会ったばっかとかじゃねぇよな?』


「いや

さすがにそれはない」



『じゃあどれくらい……「千秋できたよ」



やっべ

部屋に来た夏妃さんの声が

おそらく

いや絶対電話の向こうに届いた




「あっごめん

待ってるね」


夏妃さんがドアを閉める



『お前……

そういうことかよ』


「悪い」


『あの人仕事のことしか考えてねぇからな

多分連れてけばどこでもそれなりだと思うけど』


「本当に仕事第一なんだな」


『まぁ廉のこと忘れるにはちょうどいいんだろう

お前と一緒』



そうだ

俺と一緒だ



『夏妃さんなら聞けばいいんじゃねぇの

似た者同志だしどうにかなるだろ』


「結局最後に見捨てるのかよ」


『お前なぁ

誰なのか話そうとしなかったくせに

そういうこと言うか?』


「分かったって

サンキュー

車だけ頼むわ」


『了解

じゃあな

夏妃さんによろしく言っといて』


「ん」



電話が切れる