桜舞う-another story-




自動ドアが開く音で鈴が俺を見る


「人をパシっといて

中にも入れないとはどういうことだ」


「悪い

今度説明するから」


俺は資料を差し出す



「…女?」

いきなりそう言った鈴の顔があまりに真剣すぎて

何も返せない



「…いやっえっと……」

言葉が出てこない



「別に責めてねぇから

むしろその方が嬉しいくらい

また話聞くからさ

頭急いでたし俺行くわ」


鈴が背を向ける


「サンキュー」



鈴は片手を挙げてエントランスを出て行った

鈴の車を見送ってから俺は部屋に戻った