♪♪♪♪♪♪♪
『着信:頭』
いつもより冷静に名前を見て
いつもより冷静に通話ボタンを押した
「はい」
『あっ千秋
悪い休みのとこ』
「いえ
何かありました?」
『いや
この間桜雲から上がってきた仕事の資料が見当たらなくてさ
秦は昨日出ちまったし分かんなくて』
そういえば昨日の夜の便でスイスだったなあいつ
「それなら今俺の手元にあります
今日必要ですか?」
『あぁ
出来れば欲しい』
「じゃあ俺…」
持って行きますよという言葉を飲み込んだ
【1人で過ごさなくていいのは助かるかも】
少し寂しそうに笑って言う夏妃さんを思い出す
『鈴行かせるから持たせてくれ』
「わかりました
すみません仕事急に休んで」
『いやお前だけ休みゼロだったし
むしろ悪いないつもお前に頼って』
「いえとんでもないです」
なぜだろう
昨日までの俺なら
波夏にそんなこと言われたら舞い上がってる
でも今の俺は
至って冷静だった
『じゃあ15分くらいで鈴行くから』
「わかりました
失礼します」
電話を切る



