「隣大丈夫ですか?」
「どうぞ」
バーで飲んでいた俺は相手も確認せずに答えた
「相変わらず生真面目ね」
俺はハッとして隣の人を見る
「あっ夏妃さん」
「久しぶり」
俺より6個上でNY本社代表取締役社長
霧島夏妃
来週には社長の席を降りて
桜華の本部に戻ってくる
「帰国早いですね」
聞いた話だと4日後だったはずだ
「ちょっと休みもらったの
新社長が聖二並みの天才でね
あたし教えることなくて」
「そうなんですか
お疲れ様です」
高卒でアメリカに行き
大学に通いながら本社で働いていた夏妃さんは
わずか26歳で社長の座に上り詰めた
大頭である愁さんはもちろん
頭の波夏も一切後ろ立てはしていない
本当の実力だ