「桜江くん」
この呼び方をするのはクラスに一人しかいない
「ん?」
顔をあげると思った通り黒川だった
「ごめんなさい
寝てた?」
「いや大丈夫
んでどうかした?」
「あの…
あまり寝れてないみたいだし
夜用事があるならあたしの家遠いし送ってくれなくてもいいよ?」
あーそういうことか
波夏が言った通り黒川は初日から白龍に目をつけられた
空也は菜々帆を送るからって黒川は俺が家まで送って
朝は迎えに行ってる
「大丈夫
黒川を送るのは全く問題ない」
問題なのはその後だ
それにどうしてもダメになったら親父に頼めば車出してもらえるし
「ならいいんだけど
無理しないでね」
「あぁ」
再び突っ伏す
他人の表情なんて確認してる余裕なかった
これが天才小学生と俺の違いなんだろう



