「作りたくねぇんだとさ」
要が言う
「どういう意味だよ?」
「俺たちは端から見れば隆黒に通う優等生かもしれねぇけど
実際に関わってるのは命をかけなきゃならねぇ裏社会で
それは去年の波夏の件で思い知った
だからと言って桜からも桜華会からも抜けたいなんて思わねぇ
そこに女を巻き込むくらいなら彼女なんて作らねぇ方が楽だ」
はじめて聞いた気がする
千秋の本音
でも何かひっかかる
「お前本当にそれでいいのか?」
「どうして?」
「お前が女を作ったなら
それはあたしらが守るものの1つだろ」
その言葉に千秋は一瞬止まり
そして笑いだした
「は?
なんだよ?!」
「いや‥‥‥
何でもねぇよ
‥‥秦、波夏頼むわ
俺見回り行ってくる」
千秋が笑いながらそう言ってあたしたちに背を向ける
「意味わかんねぇ」
「お前だけ分かってねぇんだよ」
「はぁ?」
そのあと秦に何を聞いても答えてもらえなかった



