「はよー」


「うーっす」「はよー」「うぃーっす」




桜の幹部ばかりがそろう教室に足を踏み入れる


俺の名前は桜江廉

隆黒高校2年



この話は俺が琉桜を波夏に受け渡す前、つまり15代総長だった時の話だ



「今日もさぼりてえなぁ」

そう言って机に突っ伏す


すると頭におそらく教科書の角であろう物が落ちてきた


「いって!」


頭をあげるとそこにいたのは霧島夏妃(きりしまなつき)

レディースのトップである


「そんなこと言って毎回さぼってるからS組ぎりぎりなんでしょうが

落ちたら100%波夏と交代だからね」


「万年2位が偉そうに言うな」


「それこそビリが偉そうに言わないでよ

だいたい2位だって仕方ないでしょ

光頭いいんだもん」



「そんなことないよ」

すぐに否定したのはこのS組にいる唯一の一般生徒

つまり桜と何の関係もない人間である黒川光


頭はいいけど気取ったりせずけんきょでガリ勉でもなく俺達とも普通に接してる女子だ