接吻《修正中》

「熱はないみたい・・・突然どうしたの?急に怖い顔するから、びっくりしちゃった」


自身の耳に掛かるほどの長さの髪を掻き分け、俺は自分を保とうと深く息を吸った。

自分の乱れた髪は、触れただけであちらこちらに飛んでるのが解った。


「気分悪いなら今日はもう止めておかない?体によくないよ?」

「・・・いや、もう一回だけ・・・」


なあ・・・アンタはさ。

俺にこんな事ばかりさせて、罪悪感とかわかねえのかよ?

俺がどんなに苦しんでいるのか、考えた事はあるのかよ・・・?


「その、強引さもいいね・・・」


頼むから、俺を解放してくれ。

アンタから。

この生活から。

俺を、自由にしてくれよ。


「・・・寛久、好きよ・・・。大好きよ・・・」


好き。

俺はそんな言葉が聞きたいわけじゃない・・・。

俺はまた、女から発せられる愛の言葉を塞ぐように、息が漏れる唇に、唇を押し付けた・・・。