接吻《修正中》

別に俺は女が好きな訳でもないし、残念ながら純粋な心なんて持ち合わせていない。

ケラケラ笑う女の唇を唇で塞ぐと、女は笑うのを止めて俺の首に腕を巻き付けてきた。


「寛久、可愛いって評判だよ」

「・・・っるせ・・・、黙ってろ」

「おーっ、怖っ!・・・そのギャップが女を呼ぶのね。ふふっ・・・」


体を繋いでる間さえも、たまにアイツの顔がちらつく。

アイツはどんな気分なんだろうか・・・。

俺がこんな風になった事を、今頃どっかで笑っているのか?

いつになったら、俺を解放してくれんだよ?

早く抜け出したいともがくのに、その抜け出す糸口が見付からない。


「ひろっ、・・・寛久?どうしたの、気分でも悪い?顔色よくない・・・」


俺の額に熱を持った手が触れた。

こんな風に、アイツにされたのはいつが最後だったっけ・・・。

・・・もう、昔過ぎて覚えてねえや・・・。