接吻《修正中》

幼い頃からずっと親が共働きの俺は、親がいない日の殆どを友達や先輩の家で過ごした。

こんな生活だったから、初めても気付いたら終わってて・・・。

いつの間にか、女の肌の温かさを知った。

これなら、雨も一人も怖くない。

そう、幼いながらも感じて、高校生になった今でも雨の日は女を抱く。

そんな生活が続いていた。


「ねえ・・・寛久。お願い。今、彼女いないんでしょ?」

「まあ、いねえけど・・・」


一回関係を持つと、こうやってしつこく迫ってくる女も多くない。

みんな同じような派手な髪に、派手な服装、派手な化粧で、そいつらの違いなんか解らない。

だから・・・返事はいつも同じ。


「悪いけどさ。俺、今は彼女をつくる気ないんだ。他あたって?」


俺の返事にふて腐れる女の髪に、また軽いキスを落として機嫌をなおす。

なんの感情も篭っていない俺の唇は、まだ好きな奴の為に使った事がない―・・・。