接吻《修正中》

お袋が憎い俺は、それが演技だと勝手だが思ってる。

だって今日もお袋は、中指に指輪をはめているから・・・。


「お母さんね、今日寛久の好きな物沢山作るから、一緒に晩御飯食べましょ?」

「・・・悪いけど、いらねえ・・・」


お袋と目を合わせる事なく通り過ぎる気だったのに、お袋は俺の左腕をグッと掴んだ。


「・・・寛久・・・今日はお父さん仕事でいないけど、たまには一緒に・・・」


俺の腕を掴む、お袋の手。

・・・わざと?

わざとそうやって、俺に見せてくるのかよ?

その・・・中指の指輪をさ。


「・・・今日も出掛けんだろ・・・?なら、さっさと行けよ・・・」

「寛久っ・・・!何で・・・それ・・・」


アンタはさ、俺が知らないとでも思ってたのかよ?

勢いよく腕を振り、お袋の手から離れる。

目を大きく見開き驚いた様子のお袋は、俺に何も言おうとはしない。