トイレキッス



翌日の朝、洋平のクラスに、怒りを顔に浮かべた三田村が駆けこんできた。


「麻見、こらぁ」


叫びながら洋平の胸ぐらを荒々しくつかみ、顔を近付けながら低い声で聞いた。


「おまえ、淵上に何やらそうとしたんぞ?」


「は?何のことですか?」


洋平はうわずった声で聞きかえした。


「とぼけんな」


どなりながら、三田村は洋平の体を壁に押しつけた。


「ちょっと待ってくださいよ」胸ぐらをつかむ手をはねのける。「何を言ってんのか、よくわかりません。ちゃんと説明してください」


「ほんまか?」三田村の表情が少しゆるんだ。「淵上はおまえの名前を口にしとったんぞ」
「え?」