手をつなごう



椿の目から大粒の涙が落ちる。


圭一は、優しく椿の頭を撫でる。


「そっかぁ・・・進めたな、前に。」


圭一の言葉に、椿は顔を上げ涙を拭う。


「じゃぁ、もう2人の事、祝えるんじゃないか?お前にとってハルは、もう過去の事なんだから。陽太って言う未来があるんだ。」


「不安なんだ。だから、圭一と一緒に行けば《おめでとう》って言える気がしたから」


静かに椿は口を開く。顔は、タコみたいに赤く染まっていた。


「陽太と一緒に行けば良い。その為に、お前がしなきゃいけない事は?」


「えっ!!ちょっ、ちょっと早いよ!!」


圭一の提案に、椿の顔は益々赤みを帯び、目眩すら感じていた。


フフッと妖しく笑う圭一の目線は、カウンターでソワソワしている陽太へと向かう。


その視線を追う様に椿も視線をずらすと、落ち着きがなくカウンターを行ったり来たりしている陽太がいた。