りんはソファーに寝そべっていた。テーブルには飲み干した空き缶や、焼酎、日本酒の瓶が並んでいた。


「うるさいわねぇ、死んでないわよ! 心臓の音を良く聞きなさい! あまりに吠えるものだから、薬で寝かせているだけよ!

あんたのせいで拓也さんに嫌われたのよ? 静かにお酒ぐらい、飲ませてよね。

今日は家事もお休み! 猿田先生も帰って。毎度嫌味のように連れて来て、一体なんなの?」


慌ててゲームの心臓に耳を当てる。トクトクトクと波を打っていた。


――良かった! 生きている。


でもそれとこれとは別。私はもう絶対に許さない!


「……猿田先生。私、もう我慢出来ない! るいを使って私を襲わせたように先生もあの人を襲ってよ! 二人はそういう関係なんでしょ!」