「詳しいことがお決まりになりましたら、学校の方へご連絡下さい。では用事があるので失礼致します」


「……はい。綾ちゃん、この前はごめんなさいね。貴方には関係の無い事なのに巻き込んでしまって――また改めて謝罪に行くわね。では先生、失礼致します」


「気にしないで、おばさん。さようなら」


背中を丸くし、小さく会釈をした聡子の母は家の中へと消えていった。


「なんだか可哀相……りんさんが本当に殺したのかしら? それだったら家に一緒にいるのも怖い――」


「綾は愛しい拓也さんの子だ。殺して拓也さんを苦しめてしまうより、生殺しにし、服従させたいんだろう。自分の思い通りに」


「なぜ?」


「決まっているだろう? 拓也さんとの仲を壊されたくないからさ。綾がブログで仕掛けるからこうなったんだよ?」