「分かったよ……ここで綾を待つよ……るい、これで僕たちはもっと深い仲になるね」


――相変わらず、キモイことを呟く奴だな。


「そうだ。この件で僕たちはもっと深い関係になる。嬉しいだろ? カメラの操作は分かるな? 電源を入れて、このスタートのボタンを押すだけだ」


「うん。大丈夫。僕分かるよ」


小型カメラをいじり、神谷は微笑を見せた。


「失敗は許されない。チャンスは一度だけだ……先に行って待っている。僕がいると言わなくていい。警戒心を解くように話しながら来るんだ。分かったか?」


「うん、僕たちの秘密をばらす人間は許さないよ」


――下僕のように従う神谷。今はお前を抱きしめてやりたいくらいだよ。綾……今度こそ、君を手に入れる。