「猿田先生、綾、るい君。すまない。ちょっと気疲れしたようだ……先に休ませてくれ」


階段へ向かい上がるお父さんは、りんを見向きもしなかった。


「こんなはずでは……私は何もしてないのにい!!!! あああああああ!!!!」


木目の床に、泣き叫ぶりん。


これ以上は、見ていられなかった。


「るい君、綾ちゃん、すまんが今日はお開きにしようじゃないか……」


「別に。私は良いけど? ゲームと一緒に部屋で御飯を食べるから。それならピザとお寿司をお皿に取り分けなくっちゃ」


素っ気無く対応する綾。そんな綾も初めてみた表情だった。この家は一体……