「大丈夫よー嫌いになんてならないわ? 優しくしてあげれば平気よー逃げるようなら、その写真を使って逃れられないすれば良いじゃない」


「りんさん、貴方は……」


るいは私の提案に混乱しているようだった。それとも私の本性に困惑しているんだろうか。悪魔のような実態に。


「いい? 私は拓也さんとの仲を邪魔されたくないの。それが綾でもね! 始めは仲良くやろうと思ったわよ! でも綾がそうしなかった。貴方に持ち帰って欲しいくらいよ……これは命令よ。必ず実行しなさい。でなきゃ――分かっているわね?」


「分かりました」


「るい君は本当に賢くて良い子ねーねぇ、なにが食べたい? うちに来て注文しましょうよ? ふふふふふふ」


天使を手懐けるように、何度も何度も頭を撫でた。