再生ゲーム

「わぁ!!!! 誰!? 僕に触るな!!!!」


男の子は涙を浮かべ、走り去ってしまった。


ー一体、どうしたのと言うのよ……喧嘩をしてしまった? そうだとしても変よね。あんなに体を震わせるかしら? 決めた! さっさとチャイムを押すわ!


呼び鈴を押すと、有り触れた音が繰り替えす。


――いるはずよ。早く出なさい!


カチャっとドアを開けたのは、るいだった。るいは意外にも、腹の底から笑っていたような、崩れた表情だった。


「あ、りんさん。どうしたの?」


私の顔を見上げると、すぐさま隠すように表情を引き締めた。


「綾ちゃんのことでお話があるのよ……お母さん、仕事だよね? 少しだけだから、上がってもいい?」


「ええ、でも今は……」


――なんで躊躇するの? あの男の子は良いのに、私はなぜ駄目なの?


「なんだ? 神谷君が戻ってきたのか?」


さっきの子、神谷君って言うのね。


「違うよ、お隣の山田さんだよ。娘さんの綾さんのことで少し僕と話がしたいって……」


るいは奥にいる義理父に声を掛けた。


「ここで立ち話をしたら、綾ちゃんに見つかってしまうわ? お願い!」