店内へ踏み込むと、カモフラージュの為に取りあえず籠を持った。


店長がいなきゃ話にならない。まずはそこら辺にいる店員を捕まえた。


店長はいますかと訊ねると、店員は親切にいますよ。多分、店内をうろついていると思いますと言った。


これから店長に起こる不運な引導を渡したとは知らずに。


頭の中では糞女という屈辱の言葉が渦巻いていた。


考えれば考えるほど、怒りでふつふつとし、血眼になって捜した。


なにが俺の嫁にするだよ? この糞男!!!!


――あの後姿。見覚えあるわ? 見つけたわよ?