再生ゲーム

「え! なんだって!? 今日のこと関係があるのか? なぜ今まで黙っていたんだ……取りあえず疲れているだろう? ソファーへ座ろう」


「うん」


私は暗く俯き、ソファーへドサッと座った。やっと父と真剣に向き合えるような気がした。


「綾ちょっと待ってな、喉が渇いただろう? 今ジュースを注いで、そっちに持って行くからな」


父が慌てて準備する姿は、何年振りだろうか。私を心配する姿は、何年振り何だろうか。


「ほら、これ飲んで一先ず落ち着きなさい。それから、ゆっくりと話すんだ」


横に座った父は、本当に心配そうな顔をしていた。


「いつか気づいてくれるんじゃないかと期待もしてたんだ。でも、お父さん……なにも悟ってくれなかったね」


「そ、それは……」


――男親は子供よりも女。


そんな番組が山ほど溢れていた。父はそんな人間だと信じたくはなかった。でも……。


「制服が変に汚れていたりとか、全然気づかなかったでしょう? りんさんは、やっぱり本当のお母さんではないから、分からないのかも知れないけど、お父さんには察知して欲しかったな。虐めも悲痛だけど、りんさんや仕事ばかりで、私そっちのけの、お父さんの態度も辛かったよ」


私に合わせてオレンジジュースを口に含んでいた父は、グラスをそっとテーブルに置いた。


「言い訳出来ない。それは謝るよ。でも、お父さんも仕事で遅くなる場合がある。その時は綾から、ちゃんと相談して欲しい……今こんなことを言うのは酷だったな、すまん。虐めと今回の事件、なにがあったんだ? これからは、ちゃんと話を聞くよ」