再生ゲーム

 りさは救急車に乗せられ、運ばれて行ったが、その時もう既に亡くなっていたそうだ。


しわくちゃな洋服を着た両親は、無念の表情を浮かべたりさを見て、泣きはしたが、どちらかというと葬式代をどうしようか、ばかりを話している。


――葬式代。


もしくは子供がいなくなったことで、今後お金が掛からなくて済む。そんな考えまで浮かべていたのかも知れない……りさは今まで何度も語った。身近な両親まで裏切られてきたと……。


悲劇的な光景に眼を瞑り、私と猿田は病院を後にした。警察に事情聴取を受けることになっていたのだ。


人生初のパトカーの乗り心地は意外にもクッションが柔らかく、初めての乗り物に心臓の鼓動が早くなった。


私と猿田は別々な部屋へと通された。銀色の暗い箱。この部屋で見る警官の表情は怖かった。


私は警官に伝えた。


りさがナイフを持ち、刺そうとした事。猿田が庇ってくれた事。原因はサファイヤだった事。


意外にも丁寧に話を聞いてくれた。


けど所詮子供の会話。どこまで信用しているのかは、分からなかった。


私の場合比較的早く調書は終わり、お父さんが迎えに来てくれた。


りんに対応させなかった父にとても感謝した。そして大丈夫だったかと、ぎゅっと抱きしめてくれた。


久しぶりの親の暖かさに、涙の雫が頬に一筋こぼれた。