再生ゲーム

 【From:栗田

Sub:可愛い貴方へ

旦那さんとうまくいってないんでしょう? 僕と美樹子もなんです。お互い寂しくありませんか? 今度どこかに遊びに行きましょう?】


携帯を閉じ、大きく溜め息を吐く。


メールが入る度に、この男の言うことは幻影を見てるかのように誇大妄想が膨らんでいる。


――私がいつ、あんたに勘違いさせるような状況を作ったと言うの……本当にウンザリ。指輪と時計の返済も残っているけれど、ここは苦労してでも、美樹子の旦那からお金を返さなくては。


【From:栗田

Sub:忙しいですか?

お返事くれないんですか? うちの美樹子はいつだって暇そうなのに、りんさんは多忙なのかな。明日こちらは休みなんですが、お金は返せそうですか?】


返信をしないと、この男は金の話に摩り替える。相手にして貰いたい、必死さが伝わる。


――面倒臭い……。


不思議なモノで自分に疚しいことがあると、拓也の携帯も気になった。りりかから、私のように誘惑されているんじゃないかと……一時期は心が安定していたのに、また情緒不安定な日々が蘇ってしまった。


綾の憎まれ口にも、ますます神経過敏に反応してしまう。