再生ゲーム

「これから、ちょっと用事がありまして」


嘘だった。偽らないとこの男、いつまでも話を続けそうな勢いだった。少し鼻息の荒いトーンだった。


「そうですか、残念だなぁー。折角だからお茶でもと思ったんですが……」


「ご近所に見られたら、ややこしくなるので、そう言うのはちょっと……では、そろそろ時間ですので」


表情が陰る男を横目に、追い討ちをかけた。


「ではまた今度ですね。さようなら――」


「ありがとうございました。さようなら」


深々と会釈をし、にっこりと微笑み返しをした。心の中では、やっとほっとし、胸を撫で下ろした。