再生ゲーム

「ありがとうございます。少々お待ちください」


店員はカードを素早く受け取り、レジへと向かう。後ろ姿が消えたのを確認してから会話を続けた。


「こんなことが公になったら大変だわ……美樹子さんに、ばれたら私……困ります」


眼を潤ませ男を見つめた。困るどころか宝石が手に入った喜びで、心は満たされていた。


「りんさんのファンなんです。お役に立てて嬉しいですよー! 少しづつ、お金を返してくれれば問題ない話、2人だけの秘密にしましょう。勿論美樹子には、ばれないようにしますから」


――ファン? さっきの男も同じことを言っていたわね。なんだか引っかかる。ただの偶然かしら?


「ファンだなんて、近くに素敵な奥様がいるじゃないですか? 照れちゃいます」


「いやーあいつは只の詐欺師ですよ。昔の見る影もない。たまに動物じゃないかと思ったりもしますよ。拓也さんの所は本当に羨ましい」


――豚ってことね? いやだ、この旦那、私と同じことを考えているのね? そこは馬が合いそうね。


「お客様。カードが無事に通りましたので、こちらの方でサインを」


店員が戻りカードを差し出した。美樹子の旦那は、にっこりと笑った。


「りんさん、ちょっと待っていて下さい。ちゃちゃっとサインして商品を受け取ってきますから」